激辛料理は、寒い時期も暑い時期にも食べたくなるのが不思議な魅力ですよね。
世界には、激辛好きを唸らせる激辛スープがたくさんあり、地域ごとによって辛さの特色が違います。
この記事では、激辛料理好きなら一度は食べたいオススメな世界の激辛スープを紹介します。
もくじ
タイ
言わずと知れた『激辛料理大国』のタイの激辛スープを紹介します。
タイは日本と比較して、スパイスを使用した辛い料理が多いです。
また、生のトウガラシをそのまま食べる習慣もあります。生のトウガラシを食べるのを想像するだけで唾液が出てきますよね。
タイからは、大定番である「トムヤムクン」と、ちょっと変わり種の「トムカーガイ」を紹介します。
トムヤムクン~魚介の風味が酸っぱ辛いスープ~
激辛スープの定番であり、世界三大スープのひとつでもあるトムヤムクンは、魚介の風味が広がる酸っぱくて辛いスープです。
トムヤムクンは激辛スープの大定番なので、日本にいてもタイ料理店やご家庭で楽しむことが可能なので、身近な激辛スープですね。
トムヤムクンは、現地の言葉で次のような意味があります。
トムヤムクンには、エビの他にもレモングラス等のハーブ、ナンプラー、トウガラシで味付けされています。
トムカーガイ~鶏ベースの伝統的なスープ~
トムヤムクンとよく似た名前のトムカーガイですが、トムヤムクンは魚介ベースである一方で、トムカーガイはショウガ風味の鶏ベースのスープです。
トムヤムクンは、現地の言葉で次のような意味があります。
・トム…煮る
・カー…ショウガ
・ガイ…鶏
トムカーガイは、ココナッツミルクを使用するのでトムヤムクンと比較すると、辛さが少しマイルドになる印象です。
辛さの中に優しいココナッツの風味を楽しむことができます。
韓国
韓国と言えば、どんな料理にもトウガラシを使うと言って良いほど、トウガラシ文化の国です。
その中でも「チゲ」と「ユッケジャン」は韓国人が愛している激辛スープです。
韓国からは、「チゲ」と「ユッケジャン」を紹介します。
チゲ~韓国人がこよなく愛する激辛鍋~
チゲと言っても、キムチチゲやスンドゥブチゲ、テンジャンチゲなど様々な種類があります。
もともと、チゲという言葉自体には「鍋」という意味があり、鍋料理の総称としての意味があります。
韓国の一般的なチゲは、味付けは濃いめで辛味が強い激辛スープです。
ユッケジャン~牛肉ダシの伝統的スープ~
ユッケジャンとは、粉末トウガラシで真っ赤に染まった、牛肉ダシの激辛スープです。
具材は細かく割いた牛肉やネギ、ワラビなどシンプルな激辛スープです。
牛肉の旨味が広がり、ご飯や麺を入れて楽しむのもオススメです。
中国
続いて中国も激辛料理のイメージがあります。
中国の激辛料理はトウガラシだけでなく、山椒やショウガがたっぷり使われる特徴があります。
中国からは、日本でも馴染み深い「麻辣湯(マーラータン)」と「サンラータン」を詳しく紹介します。
麻辣湯(マーラータン)~花椒の辛味と痺れが効いたスープ~
麻辣湯(マーラータン)は、中国の四川省が発祥の激辛スープです。
麻辣湯(マーラータン)の辛味は花椒とトウガラシをベースにしています。
その他にも、多くのスパイスやハーブが使用されているため、辛いだけではなく健康や美容への効果が期待出来ます。
花椒は辛さだけでなく、痺れも感じさせる香辛料なので、よりスパイシーさが引き立ちます。
刺激的な辛さと香りも良いマーラータンは、他の激辛スープには無い魅力があります。
酸辣湯(サンラータン)~酸味と香辛料の辛さが特徴~
酸辣湯(スーラタン)は、マーラータンと同じく中国の四川省が発祥の激辛スープです。
酢の酸っぱさの中に、トウガラシとコショウの辛味が特徴です。
日本では麺を入れて食べることが多いのですが、本場中国ではご飯と一緒に食べる方法が定番です。
シンガポール
シンガポールの料理は、日本であまりなじみがありませんが、スパイスを効かせた料理がたくさんあります。
また、シンガポールは先住のマレー系、中国系、インド系からもたらされた多民族国家で、様々な食文化が混ざり合っている特徴があります
シンガポールからは、「ラクサ」を紹介します。
「ラクサ」はスパイスの香りと刺激的な辛さが魅力のスープです。
ラクサ~エビとココナッツベースの激辛スープ~
ラクサは、シンガポールで愛されているローカルな麺料理なのですが、スパイシーな味付けで、スープとしても楽しめます。
ガランガルやターメリックのスパイスと、エビのダシが効いたココナッツベースのスープで、日本人にはあまり馴染みのない風味です。
独特な味わいなので、一度食べると病みつきになる味と感じていただけるでしょう。
ラクサはもともとスパイシーですが、チリペーストを追加して、辛さを調整するのがオススメです。
ブータン
ブータン料理も日本人にとって、あまり馴染みがありませんが、意外にも、ブータン料理は「世界一辛い」と表現されることがあるくらい激辛料理が定番です。
ブータンはもともと手に入る野菜が限られていた地域性で、トウガラシを香辛料としてでは無く、野菜として使用している特徴があります。
トウガラシが大量に野菜として使われるブータン料理は、全般的に辛い料理が多くなっています。
そんなブータン料理には「エマダツィ」という激辛煮込みスープがあります。
ブータンの人にとっては激辛では無いのかもしれませんが、日本人とっては、激辛スープでしょう。
エマダツィ~トウガラシが主役の世界一辛いスープ~
エマダツィは、トウガラシをチーズで煮込んだスープで、ブータンのソウルフードと言われているくらいブータンでは定番の料理です。
具材はキノコやイモ等、様々なバリエーションがあります。
エマダツィにはトウガラシが具材の野菜として使用されているという特徴があります。
作り方はとても簡単で、主役のトウガラシとチーズがあれば、他はお好みの野菜とニンニク、ショウガとお水で煮込むだけなのです。トウガラシの量によって、かなり激辛になるスープです。
お好みの辛さで、ブータン料理のエマダツィを楽しんでみてください
激辛スープは健康にも効果的
激辛スープは、実は健康にとっても効果的な食べ物です。具体的には激辛スープには次のような効果があります。
ダイエット効果
激辛スープに入っているトウガラシにはダイエット効果があります。
トウガラシに含まれる、カプサイシン成分は、脂肪燃焼や基礎代謝の上昇を促す働きがあるため、ダイエットしている方にとっては嬉しい効果が期待出来ます。
また、その他の辛味成分にもダイエット効果があります。
ショウガにはトウガラシと同じく、脂肪燃焼効果や基礎代謝上昇を促す働きがありますし、コショウには血流を良くする働きがあります。
今回ご紹介した激辛スープには、トウガラシだけでなく、ショウガやコショウを含めた様々な辛味成分が使用されています。
様々な種類の激辛スープを食べることで、美味しさだけでなく、ダイエット効果まで期待出来るのです。
冷え性改善効果
激辛スープには、冷え性改善効果があります。
激辛スープを食べると、大量の汗をかいてしまう人もいますので、身体が温まる効果があることはイメージしやすいですよね。
トウガラシを含めた香辛料には、基礎代謝の上昇や血流を良くする働きがありますので、冷え性改善にも繋がります。
冷え性に悩んでいる方は、試しに激辛スープを食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
疲労回復効果
ダイエットに効果的なトウガラシのカプサイシンですが、代謝を良くしてくれるので疲労回復にも効果があります。
また、トウガラシにはビタミンEも含まれており、身体の疲労物質を排出させてくれる働きがあります。
激辛スープには大量のトウガラシが使用されていますので、美味しく食べて、日頃の疲労を回復させてください。
・トム…煮る
・ヤム…混ぜる
・クン…エビ