「朝バナナダイエット」や「プロテインダイエット」など、食事を特定の食品に置き換えるダイエット方法は、効果が高いことで知られています。
ただ、実際に試した人の体験談をみてみると、用いる食品によっては「飽きてしまった」「お腹を壊した」という失敗も少なくないようです。
そんな置き換えダイエットですが、スープを用いることで、身体への負担を減らしてダイエットできることをご存知でしょうか。
今回は、管理栄養士が記事監修のもと「スープ置き換えダイエット」をオススメする理由と、具体的にダイエット効果が高いスープ等についてご紹介します。
もくじ
スープ置き換えダイエットがオススメの理由
栄養不足になりにくい
1回の食事を1つの食品に置き換えるダイエットは、ダイエット効果が高い代わりに、カルシウムや食物繊維など、栄養素が不足しがちです。
その点、さまざまな食材で作るスープは、具材の栄養素はもちろん、野菜やお肉から汁に溶け出す、ビタミンやアミノ酸を余さずに摂取できます。
そのため、栄養不足や栄養の偏りを防ぎながら、置き換えダイエットができるのです。
カロリー調整しやすい
ダイエット中、カロリーコントロールが大切なのは言うまでもありません。
基礎代謝量よりも摂取するカロリーを少なくすることで、ダイエットができますが、過度に低カロリーの食事を続けると、体調不良の原因になるうえ、仕事や生活に悪影響を及ぼすことがあります。
その点、スープは、ベースと具材との組み合わせが数えきれませんので、必要なカロリーに合わせてメニューを考えられる点がメリットです。
いくらダイエット中と言っても、1日に摂取するカロリーが少なくなりすぎないよう、メニューを考えましょう。
また、「夕食後から寝るまでの時間が短いため、夕食をスープにする」など、普段の生活に合わせて、朝・昼・夕、どの食事を置き換えるのか決めるようにしましょう。
1品だけの置き換えダイエットよりも飽きにくい
1日のうち1食だけでも、同じ食品を食べ続けるのは辛いものです。
味に飽きるとモチベーションが下がってダイエットを中断してしまったり、ストレスでリバウンドする原因になりかねません。
スープは普段の食事に近いうえ、簡単に味や具材を変えられます。
コンソメや鶏ガラスープなど、粉末の出汁を変えるだけでも和洋中の味が作れますし、翌日はトマト缶を加える、キムチを加えるなど、1回作ったスープをアレンジすることもできます。
メニューを工夫することで楽しみにも繋がり、飽きにくくなります。
自炊でコストを抑えられる
最近は、プロテインやベースブレッドなど、手軽に食べられる栄養食品がたくさん販売されており、1食あたり200円〜300円の食品が多いようです。
とても便利で、これらを置き換え食品にする方法も人気ですが、他の料理に流用しにくい分、コストが気になるところです。
スープであれば、たとえばお味噌汁でもOKです。
新しい食材を買うことなく、冷蔵庫にある食材で、1食分を100円以内で用意することも可能ですので、家計にもやさしい置き換えダイエット食品です。
置き換えダイエットに取り入れるスープの選び方
置き換えダイエットを始める上では、スープ選びが重要です。
日々、スープの種類は変えても大丈夫ですが、目的等に合わせて次のようなスープを選びましょう。
ダイエット効果が高い野菜スープ
TVなどでも取り上げられ、話題になった「脂肪燃焼スープ」や、トマトスープ、ミネストローネなど、野菜を使ったスープはダイエット効果が高く、置き換え食品に最適です。
野菜に含まれる食物繊維を取ることで、腸内環境の改善や美肌効果も期待できますよ。
基礎代謝を上げるお肉のスープ
軽い運動と組み合わせて、代謝を上げたい人には、鶏肉や赤身肉を具材にしたスープがオスス
メです。
ダイエット中はどうしても低カロリーの状態になるため、続けることで筋肉が減ってしまうリスクがあります。
水炊きや参鶏湯風に鶏肉を煮込んだスープや、脂肪の少ない、豚のもも肉などを具材にした
スープは、ダイエットによって筋肉が落ちることを防いでくれます。
ただし、野菜を使ったスープよりも高カロリーになるため、具材の量には気をつけましょう。
どうしても炭水化物がほしい人は春雨スープ
ダイエット中も炭水化物が食べたい場合は、具材に春雨を使ったスープがオススメです。
春雨の原材料は、緑豆やじゃがいも、さつまいもに含まれるでん粉で、栄養素はほとんど炭水化物ですが、ごはんやパン、パスタに比べてカロリーは低い食材です。
麺類を食べているような満足感があり、色々な味のスープと相性が良いため、置き換えダイエットに取り入れたい具材です。
糖質・脂質が多いスープはNG
バターやミルクなどの乳製品や、豚バラ肉など脂質が多い食材は、高カロリーなのでダイエットには不向きです。
野菜や海藻、豆乳など、なるべく低糖質・低脂質の食材を使って、ダイエット効果を高めましょう。
置き換えダイエットに最適なスープ
ミネストローネ
まずは、日本人にとっても身近で親しまれているスープの一つのミネストローネです。
ミネストローネは一人前約100kcalと、低カロリーでダイエットにはオススメです。
また、様々な種類の野菜も入っているので、栄養価的にも最適です。
市販のミネストローネを選ぶ際に、注意して欲しいのは、ウインナーやハムなどの肉類の量です。
ウインナーやハムは高カロリーなので、多く含まれるものは避けましょう。
トマトには老化抑制や美肌効果など健康効果が豊富
ベースのトマトは栄養化が非常に高い食材です。
トマトには含まれるリコピンには、生活習慣病予防や老化抑制に効果があります。
リコピンは、加工して食べた方が吸収率も高く、スープにした方が効果を期待できます。
他にもトマトには、美肌効果や風邪予防に効果的なビタミンC、抗酸化作用のビタミンE、余分な塩分を排出するカリウム、腸内環境をととのえる食物繊維を多く含んでいます。
酸辣湯(サンラータン)
サンラータンは酸の酸味と唐辛子や胡椒の辛味と香味が特徴のスープです。
中華料理には、油が多く使用されるイメージがありますが、サンラータンは一人前で約55kcalとヘルシーです。
サンラータンは油をあまり使用せず、具材も低カロリーなものが多いため、置き換えダイエットに向いています。
ダイエット向きのサンラータンにする場合は、肉の量を減らし、豆腐の量を増やしたりすると満足感を損なわず長期的に続け易くなります。
キノコの食物繊維で腸内環境を改善
サンラータンに入っているシイタケやキクラゲには、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には、腸内環境を整える作用があるため、便秘にも効果的です。
さらに、血糖値を下げる効果もありますので高血糖の方にとっても効果的です。
お酢の力で内臓脂肪減少の効果が期待
お酢には、継続して摂ることで内臓脂肪減少を助ける効果があるとされています。
加えて、体重、BMI、腹囲も下げる効果があるという研究結果もあり、スタイル維持にも効果的です。
唐辛子の発汗作用によるダイエット効果
酸辣湯に含まれる唐辛子には、身体を温める発汗作用があり、ダイエットに効果的であるとされます。
北海道大学の研究によれば、「カプシノイド(低辛味トウガラシ含有成分)」の継続的な摂取が体脂肪を減少させるを明らかにしています。
継続的な摂取が効果を生むことからも置き換えダイエットに最適な理由の一つです。
より効果的にする置き換えダイエット方法
続いて、実際により効果的なダイエット方法について解説します。
1日の1食をスープに置き換える
スープの置き換えダイエットで効果的なのは、1日の1食をスープに置き換えることです。
2食以上を置き換えると摂取カロリー不足になります。
急激に体重を減らすのは、後にリバウンドを引き起こす可能性が高めてしまいます。
最適なダイエットは、1カ月で、現在の体重の5%以内で落とすことです。
例えば、現体重60kgの人であれば3kg程度が目安とされています。
食事により、ダイエットを行う場合、1か月に3kg落とそうと思うと、1日あたり約700kcalの摂取カロリーを抑える必要があります。
これは、一般成人の1食当たりのカロリーに相当します。
つまり1日のうち、1食を約50〜100kcalのスープに置き換えれば、ほぼクリアできることになります。
できるだけ夕飯をスープに置き換える
より効果的なのは、夕飯をスープに置き換えることです。
夜は体を動かすことが減り、夕飯はダイレクトに体重増加に繋がるためです。
スープの場合、タンパク源は取りにくい傾向にあります。
そのため、脂質が少なくタンパク質が豊富なサラダチキンなどを一緒に食べるのも、長期的に続けやすく、健康的なダイエットになります。
スープ置き換えダイエットの注意点
塩分の取りすぎに注意する。
スープを飲むことで塩分を取りすぎると、身体のむくみや高血圧を引き起こしたり、体調不良の原因になります。
調味料をたくさん使う濃い味のスープはさけ、鰹節や昆布、トマトなどで、出汁の風味を活かすことがオススメです。
厚生労働省は、1日の食塩の摂取量目安を「男性で7.5グラム未満、女性で6.5グラム未満」にするよう推奨していますので、目安にしてくださいね。
置き換えダイエットは期間を決めて行う。
栄養不足になりにくいスープ置き換えダイエットですが、長期間継続してしまうと栄養が不足したり、身体の代謝機能が衰えることがあります。
普段の自分の生活や運動量を考慮したうえで、まずは1週間〜2週間と、短い期間で始めることがオススメです。
体調に差し障りがない場合は、効果に応じて期間を伸ばし、最長では2ヶ月間程度行っても問題ありません。
置き換えダイエットに使えるオススメな市販のスープ
「初めてのダイエットだからできれば市販のものを使いたい」、「自分で作るのは面倒だ」という人にオススメな市販のスープを紹介します。
「ベースは自分で作って、忙しい時は市販に頼る」ということをしても良いでしょう。
チュチュル/温活ダイエットスープ
ダイエット専用に開発された、糖質を減らし、タンパク質やコラーゲンを多くした「身体がよろこぶ美温活スープ」です。
5種類の粉末スープが32包入りで、お湯に溶かすだけの手軽なスープです。
GREEN SPOON/選べるスープのサブスク
GREEN SPOONは、管理栄養士によって200種類以上の食材からだにいい栄養の組み合わせを考えて作った冷凍スープです。
10種類の贅沢なスープから、購入するスープの数(8食・12食・20食)と、お届け間隔(2週間・3週間・4週間)を選択できるサブスクです。
調理方法は、そのままの容器でレンジでチンするだけ。しかも、 冷凍なので半年以上の長期保存も可能です。
水だけではなく、豆乳・牛乳を加えても楽しむことができ、その日の気分によってアレンジできます。
まずは試してみたい人は、単品での注文も可能です。
野菜をMOTTO
野菜をMOTTOのスープは、化学調味料・保存料・合成着色料は一切使用していません。
調理方法は、そのままの容器でレンジでチンするだけ。
さらに、MOTTOのスープは全て104kcal以下ととても低カロリーで、置き換えダイエットとても相性が良いです。
自宅用の選べる6個セット、8個セットなどが用意されています。